大腸ポリープを取ったテニスおばちゃん

テニスの話と、大腸ポリープを取ったら腸に穴が空いた話

力を抜けとは?

最初の頃とにかくコーチに言われたのは、
・力を抜いて
・手打ちにならないで
・ラケットを振り抜いて
ということであった。

今はそのときのコーチが何を言いたかったかわかるのだが、当時は何を改善すればよいのかさっぱりわからなかった。

 

手で打たずしてラケットを振れとは、どんな謎かけじゃ?
ラケットを振ってるのにさらに振り抜けとはどういうことじゃ??

しぶとく練習に通ううちに、最初の頃ほどあさっての方向に飛ぶことも減ってきたし、空振りも減ってきた。
しかし相変わらず同じことを言われる。

何をどうすればよいのだ。
しかし、動画撮影された自分を見てはっきりわかったことがある。えらくフォームがみっともない!!

 

うまい人は球が飛んでくると、打つ直前に鳥が羽ばたくような美しいポーズでピタリと止まる。

それをするには、どこにボールが落ちてくるかを正確に予測し、早めにその位置に移動して準備をし、かつ一瞬止まる余裕が必要、ということだ。

しかし動画で見る自分は、急に目の前にハエが近づいてきたので、慌ててハエ叩きを振り回している人といった風情である。一度見たら気の毒すぎてもう二度と見たくない動画である…。

せめてあの目を覆いたくなるようなフォームだけでもなんとかしたい!

そう思った私は、テニスからの帰りに思いっきり歩きスマホしながら、各種テニスレッスン動画を見まくった。

そのうちに、腕だけを振るのは違うらしい、ということが薄々わかってきた。
様々な動画があったが、一番イメージを掴みやすかったのはでんでん太鼓を例にした説明。太鼓の下の棒をくるくる回して太鼓本体を勢いよく回すと、遠心力で腕部分がついてきて回るみたいな感じである。
つまり上半身を右もしくは左に捻る→その捻りを前に戻す→腕が遠心力でついてくる→遠心力を効かせるために腕は力を抜いておく
といった感じなようである。ほほう。

 

なんとなくイメージがついた私は、今日はでんでん太鼓でやったるぞ!と意気揚々と練習に出かけた。

しかし結論から言うと、結局でんでん太鼓ならず…。

まず、球が飛んでくると頭が真っ白になり、でんでんはどっかに行ってしまう。

かろうじて覚えていても、ひとまずその場は球を前方に打ち返して無難に場を乗り切ろうという変なプライドが働き、でんでんできない。

これじゃいつまでたっても改善しない!!と思ってでんでんしてみても、やってくる球とタイミングが合わず華麗に空振り。

ウオォ!!難しい!!

こうして、最初数週間でバッチリ身につけた変な癖を取るのに、この先ずーっと苦労するのであった。

 

いまだ鳥の羽ばたくようなフォームには程遠い私だが、一言言わせていただきたい。

テニススクールも、変な癖がつく前にもうちょい素振りで正しい打ち方を癖づけしてくれたらよかったのになー、と。