あれは5年前くらいの健康診断だったか、人間ドックだったか。
それまでは診断結果はほとんどAだったにも関わらず、急にDだかEだかが出て、大腸内視鏡での精密検査を勧められた。
私は怯え切って近所の胃腸科クリニックへ飛び込み、内視鏡検査の予約をした。
周囲にそれを話すと、意外と大腸内視鏡経験者は多く、うっとりしてるうちに終わった、寝てるうちに終わった、むしろ気持ちよかったからまたやりたい、とかなりの高評価。
え、下からカメラを入れるというのに?!
そんなわけで、少しの不安と楽しみな気持ちを持ちつつ、検査当日を迎えた。
午前中は自宅で腸のクリーニングということで、ギョッとする量の液体下剤を渡された。2リットル…これを全部飲むらしい。頑張るぞ!
最初の500ミリリットルまでは快調。スポーツドリンクみたいじゃーん、と余裕で飲んでいたが、500を過ぎたら急に飲めなくなった。
なんなんでしょう、あの500ミリリットルという境目は。突如飽きて、体ももう嫌です、と言いだす。
が、まだ腸はびくともしていない。うーうー、不味い。と急にペースが落ちた状態でなんとか1リットル到達。
ここを過ぎたあたりから、ようやくお腹もゴロゴロ言い出し、少し飲む気もアップ。
が、もう1ミリも飲めないし、大体出たんじゃない?と自己判断し、残りの下剤は捨てた。
(ちなみにこの数年後に同じような下剤を飲んだ時は、並行して水も飲めと言われた。水であのスポドリ風の味が消されるので、かなり飲みやすくなった)
で、病院へ。
ソワソワしながら待合室で待っていると、2階へ案内された。
後ろ側に穴の空いた不織布ズボンと上着を着て準備完了。台の上に横たわる。
そしてついに点滴開始!んー、まだ全然変化ないなあ。
しかし先生はなんだか長いコード風なものを手に「じゃあやりますよ!」となんだか嬉しそう。
え、え、まだ全然うっとりも眠くもなってませんが?もうちょい麻酔が効くまで待ってーー!と思ったが、ズボリ。
ぐおっ!ギャー、なんだか先っちょが明らかに腸に当たってる感ありますけど?ていうか、「イタタタターーー!待って待って!」
そこで看護師さんが麻酔の点滴を追加投入してようやく、多少ボーッとしてきて、その後はまな板の上でグッタリする鯉状態で検査を終えた。。
…看護師さん、絶対、麻酔いれてなかったよね?
しばらく休んでシャキッとしてきたら、先生の診断。
「うん、きれいなもんですよ〜。特に問題ないですね」ということで、無事終了。
ほっとはしたが、病院を出た後に「二度と来るか!」と強く誓ったのであった。