大腸ポリープを取ったテニスおばちゃん

テニスの話と、大腸ポリープを取ったら腸に穴が空いた話

道場破り

週末に夫がいないことが多く、私のテニスを休まざるを得ない週が続いたことがあった。
 
こんな時は別のクラスに振替をする。
普段私は休日の朝一番のクラスに出ているため、割と早起きが苦ではない同年代の人が多い。
しかし、振り替えるクラスの曜日や時間帯、コーチによって全く参加者の層が違う。
 
月曜の午前中は年配の方が多くて楽だった。
水曜の午前中は意外と30代くらいの男女が多く、平日なのに意外な気がした。
夜もかなり遅くまでクラスがあるが、ここは会社帰りの人が多い印象で、なんだかハード。。
人気のイケメンおじさんコーチがいるクラスは圧倒的におばちゃんが多くキャピキャピしている。
そして休みの日の午後は20代の人が多くて、なんだかいづらい雰囲気。
夜はなんとなくまったりしている。
 
同じレベルのクラスなはずだが、内容も結構違う。
またコーチによってもやり方は異なるし、同じことであってもコーチによって教え方が全然違うこともある。
教え方が違うだけならともかく、言っていることが「真逆じゃないか?!」と思うこともあり、最初は結構戸惑った。
 
ストロークひとつとっても、
・まっすぐ後ろに引いて地面と水平に動かせと言うコーチ
・低い位置にセットして、反対側の肩まで振り抜くべしと言うコーチ
・高い位置に構えてひらがなの"つ"の字で打てと言うコーチ
などさまざまである。
 
それぞれに教える相手のレベルに合わせていたり、重視するポイントが違ったりして説明が違っているのであり、誰も間違った事は言っていないのだと思う。
しかし、はじめのころの私はこれに大変混乱した。当時の練習メモを見ても、訳わからないことになっている。
 
生徒の中で上手だなーと思う人は、
"つ"型が多い。なので、憧れのスタイルではある。
が、私は不器用なので、"つ"型にすると球を打つのが遅れる。
 
ジュニアのクラスは一律「斜め下から反対側の肩まで振り抜く」型で統一されている。
これはスピンがかかる打ち方なのでできるようになりたいものの、やり慣れていない私はこれまたうまくできない。
 
そんなわけで、普段出ているクラスで教えられている地面と水平に打つ式をまずはマスターしようと考えた。
 
しかし、私の身長でラケットを地面に水平に打ち、ボールがそれに当たってまっすぐ水平に飛んだらネットにぶつかるはずである。
実際、割とネットぎりぎりの高さを通過することが多い。
あれ?でもコーチはそんなことなくて、ちゃんと弧を描いて飛んでない?
 
私はある日思い切ってコーチに聞いてみた。
ラケットを斜め下から振り上げろって言うコーチもいるんだけど、どっちが正しいのかと。
すると、ラケットを始めから下にセットしてスピンをかける打ち方も正しい。地面と平行にラケットを振る場合は腰を落とすことがセットで、落とした腰を元に戻す勢いで結果、球を擦り上げてる状態が起きる、みたいなことを説明された。
なるほどね!!
だから、膝が伸び切ってるといつも注意されるし、球もまっすぐネットギリギリボールになっちゃうのね。
 
まあそんなわけで、基本はいつものコーチの教えに従う、まずはここで言われたことをできるようにする。
たまによそのクラスで「あれ?言ってること違わない?」とか「強調ポイントが全然違う」と思ったら、その場ではそれをやってみて、よさそうならお持ち帰りするとか、いつか使う引き出しにひとまずしまっとくとか、する。
 
そんなことを考えながら、他のクラスに振替しまくる月を終えた。
この月のことを勝手に「道場破りの月」と呼んでいる。