大腸ポリープを取ったテニスおばちゃん

テニスの話と、大腸ポリープを取ったら腸に穴が空いた話

スプリットステップ

スプリットステップというのがある。
私はそもそもストロークもボレーも聞いたことなかったが、それ以上にマイナーなワードではないだろうか。

最初の頃はコーチが「スプリットステップしてから、うんぬん…」と言っているのを完全に聞き流していた。聞いたことなさすぎて耳に入っても脳が無視していたのだ。

 

しかしある日コーチがちゃんと説明してくれてようやくそれを認知した。
最初の感想は、え、それほんとやるの?だった。
スプリットステップというのは、球を打つ前にピコンと跳ねることである。
きっとかなり正しくない説明だと思うので、正確にはググっていただきたい。
とにかく、よいタイミングでスプリットステップをすることで、素早く動き出せるのだそうだ。
相手がサーブを打つ前も、ボーッとしてると返せないが、目をギラギラさせて構えている方が上手く反応できる。
そこで目だけでなく、ちょっとジャンプして着地して、曲がった膝を伸ばすタイミングで地を蹴ればよりよく反応できるというわけだ。
って、そんないいタイミングで跳べるか?!

モタモタしてからジャンプしたら、宙に浮いてる間に球が飛んできてしまうではないか。
まあ、実際にはキャプテン翼じゃないんだからそこまで滞空時間長くはないのだけど、変なタイミングで跳ねたら逆効果である。

するとコーチいわく、いやいやそんなに高くジャンプする必要はない、と。
ジャンプ無理なら膝曲げるだけでも良いから、やることが大事だと。
確かにスプリットステップであり、スプリットジャンプとは言っていない。
まあ、誰もがやるべしというからやってみよう。
ただ初心者はそれどころじゃないので大抵忘れる…。

先日コーチ同士の試合があったので、ほんとにスプリットステップなんてやってんのだろか、と思って注目してみた。

まず上級者は構えが違う。足を前後もしくは左右に大きく開いて、絶対受けてやるという前のめりな雰囲気全開だ。
そして常に小刻みに足を動かしているので、それがスプリットステップなのかどうかよくわからなかったが、すぐに跳び出せる感はすごかったし、実際に反応が早いことと行ったら瞬間移動のようであった。

その構えはまるで、構想中のヤクザの下っ端同士がナイフを持って向かい合い「へへっ、さぁ、来いよ」と言いながら、相手の隙を狙っている、そんなムードである。

 

私もあそこまでの殺気は出せなくとも、スプリットステップ後はせめてぼんやりせず、絶対獲るどー!くらいのオーラを出せるようにしたい。